初めての一人でのビザの更新

ドイツでのサバイバル

こんにちは、妹です。

留学生が避けて通れないものの一つに、ビザの取得と更新がある。ドイツに到着した誰もが苦労する、ドイツ暮らしの最初の難関の一つだ。
ところが私はというと、ラッキーなことにすでにドイツ歴3年目になる姉という最強の付き添い人がいた。
その姉が最初のビザの取得と1度目の更新手続きのときには付き添ってくれていたのだ。

というか、付き添ってくれた、というより書類の記入から名前が呼ばれるのを待つところまで、すべてやってくれた。本来私が自分で言わないといけないことを役所の人に伝えてくれたりして。(本当にありがとう!!)

ところでこのビザの更新は一度行えばずっと有効なのではなく、もちろん期限がある。それが人によって3ヶ月有効だったり2年有効だったりする。この差は、窓口で対応してくれた人にもよるというのが、とてもドイツらしいところ・・
ビザの更新をするのには毎回お金が100€ ( 1万2000円くらい)かかるので、当然、こちらとしては有効期間を長くして欲しい。でも言葉の問題もあってうまく交渉(?)出来ず、言われるがままにたった3ヶ月のビザしかもらえないこともある。そんなときは再度お役所に出向き、またも更新料として100ユーロが目の前からはばたいてゆくのをただ悲しく見つめることになる。

ビザの期限が切れてしまうと帰国しなければならないので、ドイツに留まりたいならば期限に余裕のあるうちに、あの気難しいお役所に予約を入れて出向かなければいけない。

ドイツの役所には、入った瞬間にコレだと気づかされる雰囲気がある。怪しい動きがないかと監視する係(たぶん)のひとが何メートルかおきに立っているし、さまざまな国籍の人たちが多様な事情を抱えて何かを切実に訴えようとやって来るので、なんだかとても気軽には入れない感じだ。

お役所なのだから当たり前、とも思うけれど。ここは日本じゃないし。
でも、なるべくなら入りたくない場所ではある。

そうは言ってもビザの更新をしなければドイツには住み続けられない。

が、たとえばチーチーパッパな大学生が準備不足のままふわーっと訪ねたりしたら「はい、これもこれもこれも不足しているからね。この書類揃えて予約取り直して!」などとぴしっと言われてピーンと弾き飛ばされておしまいだ。

そう、私が初めて一人でビザの更新に行った時が、まさにそうだった。

何かをどこかに提出しなければいけない時、何か一つの書類が欠けてしまうのが私のやりがちな残念すぎるミスで、今回のビザの更新でも、注意深く全ての書類に目を通して必要なものは全て取り揃えたと思ったのに、やっぱりやってしまった。自分の証明写真を持っていくのを忘れてしまったのだ。

階段までズラリと並んだ長い順番待ちの列に加わり、1時間も待った後にようやく順番が来て、言われた通りの部屋に入る。

担当の女性が、ふんふん、と私の書類に目を通す。これもよしこれもよし。・・・ふと指が止まって顔をこちらに向けた。

「それで、あなたの顔写真はどこにあるの?」

顔写真は必須の提出資料の中に含まれていて、それがないともちろんビザの更新ができない。

あああああ・・
それが、家に忘れてしまって・・

「ああ、そう。そしたら今日は無理。〇〇日の〇〇時にまた来てください」

はあ。また、あの長い列に並ばなければならなくなった・・とぼとぼ

その後また役所に向かい、今度は何と2年分のビザを出してもらえた。前回は驚きのたったの3ヶ月のビザだったので、2年というのはとてもありがたい。

ちなみに前回たったの3ヶ月分のビザしかもらえなかったのには色々わけがあり、話すとあまりにも長くなる。まあつまるところ、役所が下した判断はその時の私の所持金では3ヶ月しかドイツで暮らせないだろう、だからビザも3ヶ月分で十分だ、ということだった。

次の更新まであと1年。
今度は絶対に、何も不備がないようにしなくては。