こんにちは、姉です!
5月のある平日。(履歴を見たら5月15日(火)だった)
なぜかその日に限って(おそらくドイツに来てから初)、一人でデリバリーを頼む。全くご飯を作る気になれなかったんだろうね。お金がなくて切り詰めてたはずなのに何故って今なら思うけど。
私が好きな美味しいベトナム料理のそのお店は、ランチタイムの配達は15時まで、夜は18時からという風に時間を分けていたの。
私が注文しようと思い立ったのは15時近く。
そして食べたい料理を決めてさあ注文!ってときにはもう15時を過ぎていて、
つまり今注文しても夜の配達(=18時)までお腹を空かせて待たないといけない。だけどどうしても今日はそれを食べたい!っていう気分だったから、思い切って注文。
そして待つこと3時間、時間通り18時に配達のお姉さんが到着。当時住んでいたのは学生寮で、私の部屋は4階。お姉さんが頑張って階段を上がってくる足音が聞こえたから、私は玄関のドアを開けて、廊下に出て外を伺い待っていたんだけど・・
なんとなーーーく、なんとなく、
本当に本当にちょびっとだけ、このままだと家の中(散らかってる)を配達のお姉さんに見られちゃうなあという思いがよぎり、なんの気なしに
パタン
とドアを閉じちゃいました。
・・・。
・・。
・。
アレ・・?
・・・・!
ガビーーーーーーーン‼️
ドイツの家のドアというのは、ほぼ(私にとってはかなりやっかいな)オートロック。日本の家のドアは、鍵を閉めない限り外からでも開けられるよね。
つまり私、家の中に鍵を置いたまま閉め出されちゃったのですん。
そのとき私は、ほぼパジャマの部屋着に裸足のまま、玄関の外用マットのあたりに立っておりました。鍵を持たずに。
不幸中の幸いというかなんというか、デリバリーの料金は現金で手に握りしめていて、食べ物の代金はちゃんと払えたよ。
私:お姉さんーーー!! 私!あのね!ここに住んでるんだけど!ドアが今パタンて・・ 閉まっちゃった泣 どうしよう泣
宅配のお姉さま:まあなんておかわいそうに。うん!頑張ってね!!
・・・・・。
宅配のお姉さまお帰りに。そりゃ次に向かうお家もあるだろうし、引き留めてはいられないよね。
本当は、本音をいうと、是非ともそこで大家さんもしくは鍵会社さんにでも連絡して欲しかったけど!泣 そんな事、忙しく働いているお姉さんにお願いできるわけないものね。
ぐすん。
そしてそしてここからゆっくり、だがしかし確実に事態が悪い方向へと進んでゆきます。
ヒェーー
そういえば、前にハンブルクに住んでいた時同じように閉め出されたことはあったけど、あの時は大家さんが一階に住んでいてすぐに開けてくれてたんだよね。あぁあの頃は良かったなぁ、大家さんが常にいるって素晴らしい事だなあ。(遠い目)
最初は状況を読み込めずボーッとしてたけどようやく事態を把握、そうだ!これは緊急事態だ!大家さんに連絡しないと!と思った私。1階までピューーッと駆け足(裸足)で降りていき掲示板に載っている大家さんの連絡先を確認! あった。
大家連絡先: ◯◯◯ー◯◯◯◯
営業時間: 07:00ー16:00
※現在時刻 18:00
(実際の写真がこちら↓)
がーーん。営業終わってる。
もうっ!私ったらなんでデリバリーなんて頼んだのかしらっ!なんで注文、ランチタイムに間に合わなかったのかしら!もうっ!
なんでドアを閉めちゃったのかしらーーーーーん!!!
しょうがない。
あれ、でも掲示板をよく見たら、営業時間外の緊急時はこちらへどうぞって書いてある!
そうだここに電話をかけよう🙆♀️
さてさて、電話番号は?
・・・っって
わたし携帯持ってないじゃないのー!泣
部屋に置いたまま閉め出されたー!泣
残念無念、後悔先に立たず、覆水盆に返らず、とらぬ狸の皮算用・・あ、これは違うか。はぁ・・。
こうなったら今の私に出来るのは、この寮の中のどなたかのお宅をピンポンしてスマホをお借りして電話をかけること。
掲示板から一番近いところにあったお部屋をピンポーン。
同い年ぐらいの女の子が出てきた!
私: あの、こうこうこういう事がありまして、あなた様のスマートフォンをお借りしてもよろしかったりしますか?
女の子は快くすぐに貸してくださり、とりあえず大家さんに電話。でもやっぱり大家さんは営業時間外でつながらず。もう一つの番号にかけてみる。
これが今になっても謎で、私はあの時一体どこに電話をかけたのか?分からないまま迷宮入りなんだけど、つまるところ、関係ないところにかけちゃったみたい。
電話に出た人が速いドイツ語で話すからよく聞き取れず、でも私の名前とか住所を聞いてくるから、おそらく助けに来てくれるんだと理解した私。電話を貸してくれた女の子にお礼を言い、そのまま待つ事に。
結局、誰も来ないんだけどね・・ひたすら待ちました。
スマホはないし建物の中にも時計がなく時間の経過が分からないけど、体感で30分ぐらいは待とうと思い、覚悟を決めて待ちの態勢に入りました。
でも、待てども待てども誰も来ない。その間にも寮の住人の出入りはあって、通りすがりに不審な目で見られながらも、ひたすら裸足で待ち続けるかわいそうな私。
体感30分ぐらい経って、さすがにこんなに遅いって変じゃない?と考える。
私と喋ったあの男の人の仕事リストには「部屋から閉め出された子を助ける」って入ってないのでは?とようやく悟り、これはもう鍵会社さんに連絡しようと思う。
だけど。さっきの女の子にまた電話を借りると「あなたまだ家に入れてないの?可哀そうねえ」って思われそうで恥ずかしい。だから今度は自分の部屋がある4階へピンポンしに行くことに。誰にしようかなって悩んだけど、普段からどんちゃんパーティばかりしているうるさい右隣の男の人はなんだか怖かったので、人が住んでいるのかと疑いたくなるほど全く生活音が聞こえてこない、左隣のお家にピンポン。
男の人が出てきて、
Hallo! 何の用だい?
(ドイツ語のハローはHALLOだよ、HELLOじゃないよ、スペルミスじゃないからね。)
私:これこれこういうわけで、鍵会社に来てもらいたいんだけど携帯を持っていないのでお借りしてもいいですか?
左隣の住民:お安いご用!
女の子の携帯をお借りした時は私が自分で電話をかけたんだけど、その男の人は鍵会社に電話して事情を説明するところまで全部やってくれて。(後から考えればこれも良くなかったんだけどね・・・ヒイ。)
左隣の住民:5分で来るってよ!下で待っとくといいかも^^
私:ダンケシェ------―――ン!
さっきはあんなに待たされたのに5分で来てくれるなんてすごいや、なんて呑気なことを思いながら、左隣の住民が呼んでくれた鍵業者の方を待ちます。
そしてそして。
すでに家から閉め出されて1時間ほどは経過していたでしょう。
待ちに待った鍵業者らしき軽トラック到着。
そこから出てきたのは・・・・!?
(次回へ続く)